ひふみのブログ

シンプルに生きる。

遍路25日目 遍路をする意味

遍路25日目、予報通り雨はあがっていた。今日は1日晴天の中での遍路になるだろう。宇和島市から西予市の行程だ。移動距離が長いので少し早めの6時過ぎにホテルを出る。

まずは25km先の龍光寺を目指す。朝靄で前が見えない。。。

しばらく歩くと松尾トンネルが見える。今までで最長の1700mのトンネルだ。朝早く交通量が少ないため、自分の杖をつく音のだけが響き渡る。

トンネルを抜けると不思議と朝靄は晴れていた。徐々に交通量やすれ違う人が多くなる、宇和島の市街地に来たようだ。少し歩くと宇和島城の案内が見える。時間もあるので立ち寄ってみる。

中々立派な石垣だが城自体は結構小ぶりなお城だった。思った以上に階段の段差があり遍路にはきつい道だった。

宇和島の街が見渡せる。

ここで60代くらいの男性に挨拶をされる。遍路丸出しの格好で城を見学していたので興味を持たれたのだろう、色々と質問をされた。

会話をしていく中での何度も『偉いですね。』と言われた。他の人にも遍路中に何度か言われたことがある言葉だ。自分としてはやりたいようにやっているだけなので、『偉い』と言われることになんか違和感を感じている。

そんなこんなで四十一番札所、龍光寺に到着。ここは境内に神社がある神仏習合のお寺である。

金剛力士像ではなく狛犬が迎えてくれる。

神様も仏様もとりあえず拝んでおけ、みたいなのりノリなのだろうか、案外昔の人も適当なのかも知れない。

そして次の仏木寺を目指す、こちらは3キロ先なのですぐに到着する。

ここの鐘楼は茅葺き屋根の珍しい造りだった。

今日の予定した札所も無事終了。今日の宿までのあと10km歩き出す。

愛媛は高知の荒々しさと違いのどかだ。

今日のは宿は自分一人だけの宿泊だったが宿のご主人と女将さんが話好きの人で楽しい夕食になった。

『この遍路はきっとあなたの人生にとって大切な経験になる。』
そんなことをご主人に言われた。

正直今はそこまでの実感はない、毎日飛び込んでくる情報を吸収するだけで精一杯と言った感じだ。そんな思いを見抜いてかどうか知らんが、

『後から振り返ると大切になるんだよ。』
ご主人が笑っていた。


食事を終え、布団に入りブログを更新しながら今日の事を少し思い出す。
遍路をしていることを偉いと言われたこと、
遍路がこれからの人生で大切な経験になると言われたこと、

それらを反芻する。

何のために歩いているんだろう?
結願したら自分は何か変わるのだろうか?

そんな答えが出そうもないことをしばらく考えながら眠りについた。


歩行距離:35km
霊場:龍光寺、仏木寺
宿:民宿みやこ

ギドギドラーメン食べたい。