ひふみのブログ

シンプルに生きる。

遍路16日目 足がおじいちゃん

遍路16日目22時、足の痛みにのたうちまわりながらこのブログを書いている。宿についてから赤子同然のハイハイで部屋の中を這いずっている。

今日は朝7時に宿を出る、その後は青龍寺を打ってその後ひたすら歩き、峠越えをする予定。中々に辛い日になりそうだ。

30分程度で三十六番札所、青龍寺に到着。

ここの本尊は不動明王だった。如来や菩薩などが多い中で唯一厳しいキャラである明王様。ただ愛のある厳しさなのでこいつが上司だったらきっと部下は成長するだろう。自分はイヤだけと。

ここで11日目に会った太陽パネルさんと再び再開する。遍路の不思議なところで明日も会うだろうと思った人には意外と会わず、忘れた頃に再開することが多々ある。一期一会のようなそうでないような、不思議な出会が続く。

彼の話では同じペースで回っている他の歩き遍路のさんのことも知っており、14日目の僧侶さんや15日目の荷物20kgさんことも知っていた。

全員がお互いに知り合いと言う認識は無いがそれぞれが歩くなかでクモの巣のようなネットワークを形成しているのだろう。

青龍寺を打ち終わり次の56km先の岩本寺を目指す。今日は歩くだけだ。
青龍寺の裏山を登り、横浪スカイラインに出る。

この道をひたすら直進していく、ひたすら、20kmくらいかな。。。

午後3時頃、須崎市の端、安和駅に到着する。ここでルート選択を迫られる。目の前にそびえる焼坂峠、この峠を国道沿いに歩きトンネルを使い通過するルートと正面からぶつかり峠越えするルートがある。

峠越えは足の関節もマメも痛むしやめておこう。早く宿について休もう。。。

 
あれ?

来てしまった。。。
やはり峠は遍路のロマンであり、宿命だ。心が勝手に峠に向かってしまう、しかし体は正直ですぐに猛烈な後悔をはじめる。

写真だと今一分からないがこの峠遍路転がしと言われる4日目の焼山寺よりもキツイかもしれない。

あまりの急勾配に何度も足が止まる。足の裏の痛みが麻痺しはじめてもう良くわからない。本当はキブアップして諦めたいが、諦めた所で状況は何も変わらないため歩くしかない。歩くしかない。

その後何とか国道の合流地点まで進むことができ焼坂峠を越えることが出来た。

そして這うように今日の宿に到着、宿の女将さんも老人のようなヨタヨタ歩きの自分を見て苦笑いを浮かべていた。

食事後マメの水抜きや関節痛のケアなどをしたが痛みにのたうち回っている。二足歩行は明らかに長距離の移動を前提とした進化ではないかもしれないと進化の過程を恨みつつ今日は寝る。明日は雨の予報だが明日のことは明日起きたら考えることにしよう。


歩行距離:36km
霊場青龍寺
宿:福屋旅館