前回に続き足尾探索の2日目です。
本日は昨日見学した本山製錬所のさらに奥にある中倉山(1530m)への登山をします。
なんでも日本のグランドキャニオンと言われる松木渓谷が一望できる非常に眺めがいい隠れた名山だそうです。
この山は足尾の公害(亜硫酸ガス)の影響を受けて山肌が禿げ上がってしまいるのですが、そんな中でただ一本だけ公害に負けず逞しく生きている「孤高のブナ」があるようで一目見てこようと思います。
ルートはこんな感じ。(中倉山→孤高のブナ→波平ピークのピストンです。)
標高はこんな感じ。短い区間で一気に登る急登で有名な山です。
急登を行く
間藤駅から渡良瀬川にそって上流へ40分ほど歩き銅親水公園に向かいます。
幾段にも連なった砂防ダムが見えてきました。このダムは後ろの山々が伐採・煙害の影響で木がなくなった結果、洪水が発生しやすくなった背景があり建設されました。ここにも足尾の環境破壊の爪痕が見ることができます。
10:00 銅親水公園に到着、ここから登山開始とします。
ここが渡良瀬川の源流、最終的に利根川につながっていくのですね。
親水公園からさらに40分程ほてほて歩くと中倉山登山口に到着、ここから本格的な登りが始まります。
のっけからこの急登、そこまでメージャーな山ではないため登山者もおらず目印になるような案内板などもほとんどありません、たまに木にピンクリボンが結び付けられているので見逃さないように登ります。
登山道自体もあまり整備されていないので地図でルートを確認しながらでないと少々厳しいかもしれません。自分はYAMAPのGPS機能を使って登りました。
樹林帯が広がる斜面をひたすら登っていく。(道がわかりづらく魔の森に迷い込んだみたい。)
途中、滑り台か?みたいな傾斜とツルツルの斜面を登ることになるので思った以上に苦労しました。結構体力使います。
山頂へ
そして登り始めて1時間半ほどすると周りが開けてきました、もうすぐ稜線に出そうです。
ようやく稜線に出ました。
これは絶景ですね、1500mの山かと思うほどアルプスの様な景色が拝めます。
銅親水公園方面の景色、向いの山のドス黒く見える斜面は何でしょう?確かあのあたりにカラミ(銅の製錬過程ででる廃棄物)が堆積している場所があると聞いていたのでそれでしょうか?
いずれにしろ何かしら人が自然に手を加えた爪痕ようです。
12:00過ぎ中倉山山頂へ到着、大体予定通り。
ここで30分ほど休憩・補給を行います。
いやー、途中で何人かの登山者とすれ違ったくらいで、山頂付近はほどんど人がいない状態でした。メージャーな谷川岳や丹沢ならGWのこの時期なんて人でごった返していたでしょう。山頂付近でゆっくり景色を見ながら昼食をとることが出来ました。
穴場です。
その後は本日の目的である孤高のブナを求めて中倉山の稜線を歩いて行きます。
づづく。