中編の続き。
12時半、31番札所の観音院に向けて歩き始める。4時間ぐらいでつければいいだろうか。基本的には県道37号を小鹿野町方面に向かって北上し続けるシンプルなルートになる。
荒川を渡る。
なんかコイツいっつも川渡ってるな。
県道を歩いている途中で出てきた巡礼道の道しるべ、周囲を探してみたけど結局どこにあるのかわからずそのまま県道を直進する。
小鹿野町に入り、途中で登場してきた薬師堂。
正式名称を四阿屋山法養寺薬師堂と言うらしい。
おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
この薬師堂、口コミなどを調べてみると日本三大薬師と書かれていた。
薬師如来にはちょっとうるさい自分としては「ほんとかー?」と思ってググってみると日本三大薬師は諸説あるようだが、少なくともここの薬師堂ではない気がする。(知らんけど)
そもそも山門の石柱にある日本三「體」薬師とは何か?
「體」(たい)・・・体という意味らしい。これが「大」(だい)と誤って解釈されたのだろうか?結局詳しいことはわからずじまいだった。
その後も歩き続ける、日が傾いてきた。
4時ごろ、観音院の手前800mぐらいのところで突如、地蔵の大群が登場する。
水子地蔵と呼ばれるようで、中々圧巻の光景だが観音院を優先し一旦ここはスルーするして打戻りのタイミングで寄ることにする。
16:10ようやく観音院に到着。
予定の4時間かからなかった、体感的には法雲寺から12~13km程度な気がする。
31番 観音院(かんのんいん)
この仁王様は石造りの仁王としては日本一らしい。
仁王門をくぐると結構きつめの296段の階段が待っている。
7分ほど登ってようやく本堂に到着、本堂の後ろにそびえる岩壁が中々迫力がある。橋立堂といい、お寺と岩壁の組み合わせは非常に相性がいい。
山の中のため日が暮れるのは早い。誰もいない境内に自分読経と滝の音だけが響き渡る。
聖浄の滝、今は水量が少なくなってしまっているが昔はこの滝で修験者が滝行をしていたとか。不動明王先輩を発見、チワーッス。
一通り拝み倒したら、次は奥の院へ。
このお寺、西院と東院の奥の院があり西院は崩落の危険があるため現在は立ち入りができない。東院は参拝可能なようなので行ってみることにする。
小さな洞窟の中に何体もの石仏が鎮座しており、夕暮れの誰もいない雰囲気もあり非常に神秘的な感じがした。(この時間に来れてよかった。)
観音院は山奥の秘境寺といった雰囲気でパワースポット感満載のいいお寺だった。個人的には都内近郊にある有名な寺院よりこういう参拝する人が少なくて、自然と一体になったお寺が非常に好みだ。
5時手前に観音院を後にする。
来た道を打ち戻り、先ほどスルーした水子地蔵の寺にちょろっと立ち寄ってみる。
このお寺に大量に鎮座している水子地蔵の「水子」とは出産後すぐに亡くなってしまった子や、死産、中絶によりこの世に存在することなく亡くなってしまった子のこと言う。
約15,000体の水子がいるようで、それだけの子供がこの世に生を受けること出来なかったのかと思うと手を合わせずにはいられない。
お地蔵様一体毎にお花と風車が備えられている。
途中で風が吹いていないのに風車が回っている不思議なお地蔵様を見かけた。何かを伝えようとしているのだろうか。
何とも言えない寂しい雰囲気のお寺だった。
何はともあれひとまず今日の目的は終了、いったん国道299号まで歩いて行き、南下していく、その後バスに乗車して西武秩父駅まで向かう。(めっちゃ疲れた。)
18時半前に西部秩父駅に到着。
例によってフードコートでわらじカツ丼をいただき、その後はルートインにチェックインして最終日に備えることにする。
久しぶりの30kmオーバーのウォーキングの疲れか、結局その日は9時ごろに寝てしまい翌朝6時まで爆睡してしまった。
3日目歩行距離:33km